2018年6月の記事一覧

1学年講演会「探究活動と社会」

 6月20日(水)、1年生を対象に一般財団法人「ツタワルドボク」の片山英資さんをお迎えして、「探究活動と社会」というテーマで講演を行っていただきました。
 土木関係の仕事のプロフェショナルでいらっしゃる片山さんのお話は、理系の生徒はもちろん、工学にあまり興味のなかった生徒や、美術科の生徒にしっかり伝わっていたようです。

 生徒の感想はeラーニングによる投稿にしたのですが、当日の夜から彼らの感動が伝わるメッセージが届いていました。いくつか紹介し、講演のイメージをお伝えできたらと思います。
◆感想①
今回の講演を聞いて、すべての学びがつながっているということが、とてもよく分かった。色々と話を聞く中で、私は一番「土木工学は人間考学だ」という言葉が一番心に残った。この講演会の中で「キャラ立ち」というのが、一番この言葉にあっている気がする。なぜなら、それぞれ個性はあり、全然違うけれど、特性などを生かすということは、これからもとても大切なことだと思うからだ。そして、自分が出来ないことを出来る人や、人よりも出来る人のことをほめるということは、生きていく中で、とても重要なことだと思う。これから、少しでも意識していきたいと思う。
◆感想②
僕は、講演を聴き終えて土木は色々な工夫を施して僕たちの生活を豊かにしてくれているんだなと思いました。僕は話の中で特にいやことであっても「楽しそうにやる」ということが印象に残りました。楽しそうにやれば人が集まり、たくさんの人から意見をもらえてより効率的にできると思いました。僕は講演で聞いたことを自分の生活でいかしていきたいと思いました。人の意見をを尊重して、物事を多面的に見ることでより効率的な行動ができるようにしていきたいです。
◆感想③
私は、今日の講演会で「土木」はとても奥が深いのだと思いました。私たちが毎日、当たり前のように通っている道や橋も「土木」によって支えられていると改めて感じました。特に熊本地震のとき、1300人の土木技術者がかけつけ、高速道路の全面復旧に13日、水道の復旧に5日と短い間に復旧させていることを初めて知り驚きました。また、なにかする時は、未来をちゃんと見据えて目標を見失わないようにするのが大切だとも思いました。私たちは、みんなそれぞれ個性がありそれはとても良いことです。そのため、これからの学校生活の中で話し合いなどで、このことを生かし ていきたいと思いました。

 片山さんの講演だけでなく、生徒たちの熱い感想にも心打たれました。
 ツタワルドボクの皆さんには2年生のテーマ研究架け橋プロジェクトでお世話になる予定です。よろしくお願いします。

GRⅡ「テーマ研究」はじまりました

 2年生GR「テーマ研究」は個人研究行います。昨年度は学問領域別のセミに分かれました。
 今年度は探究活動をもっとダイナミックに楽しんでもらうために、探究の手法別に分かれました。5月13日にゼミ顔合わせがあり、4つのゼミで特別講師をお呼びし、基調講演を行ってもらいました。その6つのゼミを紹介します。

その1 架け橋プロジェクトゼミ

 実験から始まるゼミです。ある条件に合う橋の模型を作り、9月には橋の耐荷実験を行います。昨年度県立宇土中学校でも実践のあった、一般財団法人「ツタワルドボク」の皆さんが強力にサポートしてくださいます。本来のお仕事は土木系の企業の方を主としてや官公庁、大学の先生方など豪華で多彩なメンバーです。「大人になるって楽しそうだな」と高校生たちに思わせてくださる素敵な方々です。
 生徒たちは、まずケント紙と糊だけで橋の模型を作るミッションをクリアします。

その2 子どもサイエンスゼミ

 実験を考えるゼミです。たとえば九九を子どもたちに教えるときどんな方法があるだろう?マイナス×マイナスはなぜプラスだろう、などがテーマになります。
 サポートしてくれるのは、5000個の積み木。楽積木という3種類の積み木を使い、創造力を育ませます。
 また、熊本県立美術館子ども美術館や科学系イベントなどに出張を考えています。

その3 スポーツサイエンスゼミ 

 第二高校の部活動生は、時間・空間の制限がある中精一杯部活動をかんばっています。そんな彼らがより効果的なトレーニングを考えられるように。また、医療系を考える生徒がより体に寄り添った医療を考えられるようにこのゼミを立ち上げました。
 九州中央リハビリテーション学院理学療法学科専任教員 岩見幸省先生がサポートしてくださいます。初回のゼミは、ジャージでした。

その4 マーケティング×熊本復興ゼミ

 熊本復興を応援する商品やイベントを開発するゼミです。その為には、仮説設定能力に値するマーケティング能力が必須です。
 熊本県立大学総合管理学部の丸山泰先生が監修していただいたポスターひな形を使用します。丸山先生には昨年度ジェーンズ邸応援プロジェクト講演でもお世話になりました。

その5 マーケティング×グローバルゼミ

 マーケティングの枠を広げ、英語によるポスター作成をするゼミを立ち上げました。初回の講義は熊本大学グローバルカレッジ講師ランダ―・シムズ先生の英語による講義とワークショップでした。内容は「熊本を世界に発信」、「非常時の際の外国人の方への対応」を主とします。

その6 文献研究ゼミ

 もっともオーソドックスに、とにかく文献を読み込もうというこの講座、実は最も多くの希望者が集まりました。主に人文系の内容になりますが、語学・文学・歴史などさらに細かく分かれ、探究活動を行います。
 図書部の先生方の御協力を経て、ゼミの教室として図書室を使用させていただき、さらに本の検索の仕方、情報収集のコツを教わりました。


 盛りだくさんの内容ですが、ほんとうに大切なのは生徒たちの好奇心です。
 GRでは彼らの学びたいと思う情熱を支えたいと思っています。