美術科ブログ
文化祭ステージ装飾ができるまで・・・
9月30日熊本県立劇場のステージを飾った装飾画は1年生美術科がクラス企画として全員で取り組んだ作品です。
夏休み前のLHRでテーマを決定し、役割分担をしました。
夏休み7月下旬の前期課外中にリーダーが原画を作成し、8月上旬後期課外中に布を縫い、高さ4m、幅7mの大きさに縫い合わせます。この大きさは運動会の団席画の布の部分と同じ大きさです。(つまり、来年度の団席画の練習も兼ねています。)
布に下書きをします。
10人ずつ、4班に分かれ、着色します。また、この時期は「描く力展」や授業課題の「読書感想画」とも重なり、時間のやりくりが大変でした。
このころ、2年生はそっと一年の教室をのぞいては「このペースで大丈夫かな?」と心配してくれたり、アドバイスしてくれたり、様々な場面で助けてくれました。3年生は1年生や2年生を指導しつつ、その初々しさに美術科制作展の準備や受験勉強の疲れを癒していました。みんな、優しく、頼りになる先輩たちです。
◆教室の半分が文化祭
◆半分が50号作品の制作
◆デザイン室では読書感想画
◆文化委員やリーダーがシフトを決め、効率的に制作できるよう頑張っていました。行き詰ったときは、話し合いをして共通理解を図るなど、自分たちでよく考えて動いていました。
◆時々体育館の2階テラスから吊って、全体の確認をしました。
◆完成!
テーマは「火の国くまもと、水の国くまもと」、火と水、二つの相反するエネルギーが熊本の復興を後押しすることを願って制作しました。
一人一人が自分自身を見つめる機会となり、クラスも集団として大きく成長することが出来ました。大変だったと思いますが、よく頑張りましたね。
美術科制作展開催中!
2017年10月4日
10月3日(火)~10月9日(月)まで県立美術館分館4階で開催中です。3年間の集大成です。是非、ご覧になって下さい!
美術科SSH特別講義「描画材料と科学」
9月9日は1年生の進路ガイダンス講座がありました。午前中は美術科卒業生の漫画家ゴトウマサフミさんの講話をはじめ、同窓会の皆様の御支援でさまざまな職業に関する貴重なお話を聞くことが出来ました。
美術科は午後から、ホルベイン画材株式会社から講師をお招きしてアクリル絵の具のメディウムと油彩画に使うオイルを中心に、絵の具について科学的に考える特別講義を行いました。
画像にもありますが、絵の具は「色の粉」と「のり」でできています。その「のり」の部分が何かで、油絵の具、水彩絵の具、アクリル絵の具と区別されます。
ずらり並んでいるのはアクリル絵の具に混ぜて使うメディウムです。絵の具に混ぜることで、艶やかなレイヤーをつくったり、砂ような質感をつくることが出来ます。素人は何が何やらの種類の多さですが、その一つ一つを分析できるシートにナイフで塗っていきます。
まるでクリームのような質感のものもあります。店頭や個人ではなかなかできないことですね。
ジグザクの線は下地材でどう色が変化してみえるかがわかります。一番下は絵の具にどんなメディウムを混ぜるとどう違って見えるかがわかります。このシートはずっと大切に持っていてほしいです。
最後に希望者対象に油彩画の揮発油と乾性油の違いを試します。揮発油と乾性油を調合したペインティングオイルも様々な種類がありますね。生徒たちは匂いの違いをあれこれ例えていました。また、さらっとしていたり、とろっとしていたり質感の違いも観察できました。
これも乾燥すると違いがクリアになります。
近代になってチューブ絵の具ができるまで、画家は絵の具の調合が出来なければ絵が描けませんでした。画家は科学者・技術者でなければならなかったのです。現代の私たちは何の苦労もなく絵が描ける時代ですか、それでも今回の特別授業で大きな学びがありました。
苦労して描いた作品がひび割れたり、剥落するのには科学的裏付けがあります。この講演を聞いた生徒たちはそのことをよく理解したのではないでしょうか。また、この実践は10月の美術科1年生九州国立博物館バックヤードツアーにつながります。描画材料に対する正しい科学的知識を持つ人材が多く育てば、熊本地震後、修復を待つ多くの文化財を守る糧になるのではないかと思います。
美術と科学は同じ根っこにあるのだとSSH事業の教育実践を行うたびに気づかされます。
外部講師講演会
夏休み後半、美術科では毎年講師をお呼びして講演会を行います。今年度は8月24日女子美術大学から能見英子先生「CMプランナーの現場について」、宝塚大学から井上幸喜先生「ゲームクリエーターの仕事とゲームデザインの仕組みを用いた問題解決」についてお話していただきました。
能見先生からは実際にTVで放映されたCMの制作にまつわるお話をしていただきました。クリエーターを目指す生徒たちにとって実際にその道の方のお話を聞く機会は本当に貴重なものです。
井上先生は本校美術科卒業であり、本校SSH(スーパーサイエンスハイスクール)運営指導委員もお引き受けいただきました。科学系人材の養成を目指すSSH事業ですが、第4期は、「美術を科学的視点から探究する」ことも研究対象となっています。特に「情報と芸術の融合」、熊本地震以後急務となっている文化財保護に必要な「科学的探究能力の育成」に力を入れています。
井上先生の講義では「素敵な誘導」という言葉で、ゲームやデザインを制作するプロセスにある「予測すること(テーマ研究でいう「仮説設定能力」)」の重要性と言語や非言語のコミュニケーションを活用し「人の行動を誘導する」方法についてレクチャーされました。美術科の生徒たちが日々励むデッサンも外国語の習得に匹敵する「コミュニケーション能力」の一つです。
お二人の先生のお話を聞いて、将来のイメージがクリアになったという声をたくさん聞きました。先生方、貴重なお話ありがとうございます。
熊本県立美術館「子ども美術館」
5年ほど前から第二高校美術科は熊本県立美術館で行われている「子ども美術館」にワークショップやギャラリートークの補助をするボランティアを継続して行っています。と申しましても、県立美術館には伝統ある美術館ボランティアの方々がいらっしゃいまして、生徒達はボランティアの姿勢を学ばせていただいているといったほうがいいのかもしれません。美術館ボランティアさんの真摯な姿勢にいつも頭が下がります。
学芸員さんのレクチャーも間近に見ることができ、学芸員や教師を目指す生徒たちにとってはまたとない勉強の機会です。
今年度は6月11日、7月30日、8月20日に参加しました。8月は「ターナーからモネへー英国の至宝」の展覧会にちなんだワークショップで、2・3年生14人が参加しました。水溶性の色鉛筆を使い、ターナーや印象派の色使いやタッチを自分なりに追いかけていきます。高校生も子どもたちと一緒に制作しました。
子どもたちの中には小さなころから毎回参加するお子さんもいて、高校生より美術に関心が高いのでは?と思わせる場面もしばしばあります。
印象派が目指した、刻々と変化する光や色彩の一瞬のきらめきを表現します。
小さな手と大きな手がほほえましいですね。
今年度最後の「子ども美術館」は10月29日、伊藤若冲の展覧会にちなんだワークショップを行うそうです。
二高ゼミ終了 先輩方ありがとうございます
8月10日、美術科二高ゼミ終了しました。
今日は3学年合同コンクールとその講評会、表彰式、閉会式がありました。
美術科は短い夏休みとなりますが、その分誰よりも密度の濃い夏になったと思います。
後輩たちの為に帰ってくれて先輩方、ありがとうございます。
□上位の作品
□上位者の表彰
みんな、よくがんばりました。一人一人の成長があったゼミでした。
残りも楽しく実りの多い夏休みを。
益城病院展「季節のかたち」8/1〜27
毎年恒例となりました益城病院展、今年度も美術科2年生のみずみずしい日本画とタイトル代わりの俳句が展示されました。ぜひご覧ください。
二高ゼミ始まりました
7月31日から8月10日まで、第二高校美術科卒業生が実技講習に帰ってきてくれます。
1年生は基礎科、2年生以上は油彩画科、日本画科、デザイン科、彫刻科に分かれて指導を受けます。このゼミで生徒たちは大きく力をつけます。
保護者の皆様ぜひ参観にいらしてくださいね。
全国総文祭に参加しました
全国総文祭の美術工芸部門に参加するため宮城県仙台市に行ってきました。仙台はとても都会で良い都市でしたよ。なにより、扇風機がいらないほど涼しくて驚きました。
初日には開会式、2日目には七夕飾りの制作と、作品鑑賞会が行われました。全国からレベルの高い作品が出展されており、いい刺激になりました。
日本画で蟲葉という作品です。
仙台駅には大きな七夕飾りがありました。
仙台はにぼラーメン(にぼし)と味噌ラーメンがメジャーらしいです。牛タンとずんだ餅は有名ですね。美味でした。
全国総文祭 宮城大会に行ってきました
第二高校から出展されたのは「蟲葉」という作品です。
生徒交流会では対話型鑑賞と仙台の風物詩である七夕祭りの飾りを制作しました。
来年は長野です。舞台では真田幸村と猿飛佐助がタイムスリップして信州総文をアピールしてくれました。
「せんだい3.11メモリアル交流館」では東日本大震災の記録と明日への希望の両方を見ることができました。
初めての油彩画
7月はグループでモチーフを組み、油絵を描きます。オイルの独特の匂いに辛そうにしたり、スカートを絵の具まみれにしたり、悪戦苦闘していました。色を重ねていく毎に油彩独特の宝石のような色彩が現れてきます。締切は7月19日、時間いっぱい作品と格闘してくださいね。
完成作品も近々アップしますので、ぜひご覧ください。
石膏デッサン
久しぶりの更新。美術科です。この間何もしていないわけがなく、1年生はどんどん成長しています。
6月は初めての石膏デッサンです。1年生は毎年「ラボルト」という石膏像を描いています。
昨年の地震で被害を受けた石膏像ですが、美術科卒業生の皆さんからの援助でこうやって授業を行うことができています。
例えば、量感を意識するためにこんなこともやってみました。
講評会の様子です。
団画
2年ぶりの団画です。
黄団
赤団
紫団
2年生 自画像講評会
2年生、最初の課題は自画像。木炭デッサンに取り組みました。
講評会では皆メモを片手に真剣な表情でした。
今後は先輩として新1年生のお手本となってくれることでしょう!
ようこそ美術科へ
入学おめでとうございます。
新入生、初めてのLHRです。教室には先輩が黒板アートを描いてくれました。
きれいになった素描室
写真だと片付いているように見えないのですが、素描室はどこの家にでもある(?)よく物が押し込まれるなかなか片付かない部屋でした。震災後は特にひどい状態が続き、新たに購入したり、支援で寄付していただいた沢山の石膏像も余震を警戒して床に寝せている状態でした。
ところが終業式の午後、忽然と整理されていました。新三年生が引っ越しのついでに大掃除し、デッサンしやすいよう部屋の配置も変えてくれたのです。「なんとかしなきゃな~」と思い1年近く。やろうと思えば数時間でできたのでした。
第二高校美術科では「掃除、デッサン、英語」を特に頑張ろうと常々言っているのですが、掃除については今回の件でこんな意味があったんだなと発見しました。それは、表現者は自分が表現する環境を自分でつくり維持するのだということ。その第一歩が「掃除」なんですね。
もちろん、学校としてみんながもっと良い環境で制作できるよう先生たちも頑張りますね。大事なことを気づかせてくれた卒業生・生徒たちありがとう。
お引越し
毎年恒例、終業式の午後は美術棟彩画室の学年入れ替えです。
部屋のレイアウトはそのままなので、写真ではあまり変わりませんが、1階から2階に移った新三年生の表情は誇らしげでした。
制作中の作品、春休みにきっちり仕上げてくださいね。
新一年生の皆さん、みんなの部屋を先輩たちがピカピカにしてくれましたよ。
体調を整え、新生活の準備をしてください。「新入生のしおり」にある高校での勉強の仕方をよく読んでおくといいですね。
絵を描く手
1年生、自由課題30号です。
楽しみつつ、苦しんでいます。
背中と手が美術科らしくなってきました。
人物デッサン
人物強化週間、最後は1年生5時間、2年生3時間のデッサンです。
これは1年生の作品。
2年生の制作風景。
1年生 人物クロッキー
3学期は初めての人物デッサンがあります。
そこで今週は人物強化週間です。
今日は第一日目、クロッキーとは何ぞやから始まります。世界素描体系という画集の中からデッサンを鑑賞。近代の軽やかな描写からレオナルドやミケランジェロの緻密な描写、油彩画などの大作とはまた異なる魅力を感じます。ピカソと並ぶ20世紀の巨匠アンリ・マティスの洒脱な線、晩年の切り紙絵など、日々の鍛練を積み上げたその先にある自由な魂を味わいました。
次に、8人一組となって交代でモデルとなります。3分×3回、10分×1回。グループの中でベストクロッキーを選び鑑賞します。
2時間目は1分×3回、7分×2回、絵がどんどん変わるのを感じます。授業だけでなく、これからは自主的にクロッキー会をしてくれるといいなと思います。普通科や理数科のみんなが日々勉強や部活動で基礎練習を積み上げるように、美術科は毎日手と目と心を動かし、マティスのように真に自由な線が引けるようになってくださいね。
1年生 コラージュデッサン制作
この課題を見ると寒さが厳しくなってきたと感じます。美術科ここ数年恒例の課題です。
コラージュデッサンとは普段は木炭や鉛筆で描くデッサンを、様々な紙や材料を用いて行うものです。
ここで養われるのは主に空間を認識する能力と画面の構成力でしょうか?ついつい貼り絵のように、そのもの形に切り取って貼ってしまいがちですが、そこを疑ってかかるところから始まります。
二次元のイリュージョンをつくりつつ、物質的なやり取りをするこの課題、デッサンや油彩画の制作につなげていってほしいと思います。
新春デッサンコンクール!!
1月6日、美術科では1・2年生の新春デッサンコンクールがありました。
企画、準備、審査、講評全て3年生が行いました。講評もしっかりしたもので、評価基準を明快し、また今まさにデッサンに格闘している人ならではの具体的アドバイスがありました。余談ですが、ちょっとした口癖が担当の先生に似ているのに日ごろのコミュニケーションの深さを感じました。
クリスマスと新春、美術科ってこんなにデッサンばかりしているの?と疑問に思う人も多いはず。美術の勉強で大事なものを何か一つと言われれば、やはりそれはデッサンなのです。
SSHの講演会である技術者の方が、美術をやるうえで一番身に着けてほしいのはデッサン力と即答されました。この場合のデッサン力とはイメージを実現化する能力です。見た目はきれいに描けていても、3次元では矛盾があることも多いとか。CG全盛の今、逆に確かなデッサン力が必要になっているのを感じます。「デッサンができるひと」=「絵を描く技能がある人」だけではなく、「物事の本質を見ることができるひと」と考えたらどうでしょう。
描くって何?見ることって何?とちょっと哲学的ともいえることを友人同士で、または生徒と先生が熱く(暑苦しく)語り合える学校ってそんなにないのではないでしょうか?
今年も美術科一同よろしくお願いします。
クリスマスデッサンコンクール!
2016年12月23日(金)
毎年恒例のクリスマスデッサンコンクールがおこなわれました。
3年生が講評してくれます。7時間で石膏を描き、10位までの人たちには豪華商品があります。みんな一生懸命頑張りました。一年生も大健闘!次は新春デッサンコンクールです。
12/25まで 風景画・読書感想画作品展開催中
12月20日から25日まで、崇城大学ギャラリーにて「平成28年度風景画コンクール・平成27年度読書感想画コンクール作品展(高文連美術部・高教研美術、工芸部会共催)」が行われています。
今年度熊本地震の影響で例年通りにできなかった二つの展示でした。年末のあわただしい時期となりましたが、クリスマスのお出かけのついでにご覧いただけたらと思います。
第二高校だけでなく、熊本県各校の作品を見ることができます。ぜひ、ご来場下さい。
写真は全て第二高校の作品です。
崇城大学ギャラリーは熊本市中央区花畑町10-25、花畑町電停からすぐです。 10:30~18:30。最終日のみ15:00まで、入場無料です。
美術科GL、テーマ研究 クラス代表決め
4週にわたって活動したGLテーマ研究、早くもクラス代表決めの時間が来ました。美術科は12チーム研究のうち、今回は半分の6チーム選出します。次週、クラス代表の3チームを選出します。
代表決め1回目はワールドカフェ方式を応用し、リラックスしたムードで発表しました。
美術科は普通科とは視点を変え、科の特性を生かし「震災とアート」「震災とデザイン」もテーマに入れました。
もちろん美術を科学するテーマもあります。これは、同じ色でも「ヒュー」都会であるのとそうでないのはどう違うの?というのを、電子顕微鏡で確認した研究です。(理科の先生がた、協力してくれた生徒の皆さん、ありがとうございます。)
今回特にプッシュしたのが仮設トイレのデザインです。
トランクを開けると・・・
トイレに変身
消臭剤や凝固剤も入れられます。
たたむと中の物が手を触れずに処分できます。(これ、どなたか実用化しませんか?)
他にも仮設トイレのプランがあるので、また紹介します。
活動中あまりに感動して写真を撮っていましたら、生徒がポツリ。
「先生トイレ好きっすね」
・・・トイレが好きなわけではないですよ。でも水回りのデザインは大好きです。
美棟の秋
色づいた姿を見れるのはほんのわずか、すぐに散ってしまいます。
新名所?憩いのベンチは事務の先生方に設置していただきました。
ありがとうございます。
ファッションショー?
美術科1年生、最新作です。
ビジュアルデザイン課題、紙立体。お題は「白い紙を使って、帽子を作成しなさい」です。
すでに帽子を域を超えています。指導する側も最初は大丈夫だろうかと思うのですが、生徒達は40人が互いの教師となって、楽しんで制作しました。
音楽と美術史のコラボ
11月8日(火)学校オープンデーの日、1年美術科の美術史の授業で音楽とのコラボレーションを行いました。
今回で3回目、昨年度は「バロック美術と音楽」、「琳派とその時代の音楽」について授業を行いました。今回は「印象派」がテーマです。音楽史のキーワードに美術史と重なる言葉があるという会話がこのコラボの発端です。
生徒達は前の時間に印象派の作家の特徴を観察・分析しています。本時は有名なクロード・モネの「印象・日の出」が発表当時、批判的な評価を受けた理由を考えます。当時の人になったつもりで、きつく批判してもらいます。「ぼやっとしている」「描写していない」「筆跡が残っているから未完成ではないか」「本物の風景と同じ色ではない」などなど。気のやさしい美術科生徒にとって、人の作品を酷評するのは結構難しいようです・・・。
次に、印象派とその時代背景をおさらいします。一つは社会的背景(産業革命による都市の市民層の成熟、次に科学技術の発展(写真の普及、チューブ絵の具の開発、色彩理論の発展)、文化的背景(旧来の美術アカデミーとの確執、浮世絵をはじめとする東洋の文化との出会い)などなど。そして、これらのキーワードを用いて今度は「印象・日の出」の良さ、革新性を説明します。「写真の普及によって写実性を追及する必要がなくなり、政治的なものからも離れ、郊外の風景など、日常を感じたままに表現した。」、「色の科学的分析を取り入れ、画面を力強くする強い色を混色せずにのせることで、色の良さを引き出している。」
次に音楽の問題です。二つの音楽を聴いて「印象派」の音楽はどれか考えます。
まずドビュッシー、次にリストの音楽を聴きます。「どっちが印象派でしょうか?」
生徒達の分析は最初の方は「感じたままで作られた感じの音楽」、後に聞いた方が「ロマンを感じる」など意見が出ました。
グループで話し合って、二つの音楽の何が違うのかを考察します。最後に「リストの音楽の方が主となるメロディを感じる」という意見がでました。音楽の先生より実際にピアノで弾いていただき、ドビュッシーはある音を外してメロディをつくっているため不思議な旋律が生まれたことがわかりました。最後に先生より、「何かを減らすことで新しい芸術の作風を得ることがある」、「音楽史は美術史の影響を受けている部分がある」という言葉に、美術科の生徒たち感激していました。
美術についても表現を模索しようとする動きが新しい美術史をつくりました。現代の生徒たちにも通じる葛藤です。我が事に落とし込んで考えていってもらいたいと思います。
南先生、御参観いただいた皆様、ありがとうございました。
かわいいメッセージが届きました。
奈良県葛城市立磐城小学校様より、第二高校生へ絵手紙が届きました。毎年6月に行われる美術の先生たち主催の「美術系大学進路対策研究会」に毎年参加されている奈良芸術短期大学様を通じてのご縁です。
あたたかいメッセージありがとうございます。
ファイルにぎっしり絵手紙が入っていました。
子どもたちのユーモアに癒されます。
あわただしい日々の中で忘れていた、季節を感じることを思い出しました。
心にしみます。
一つ一つのメッセージを大切に読ませていただきます。
磐城小学校の皆さん、奈良芸術短期大学の先生方、ありがとうございます。
美術科制作展無事終了しました。
熊本地震の影響で当初の予定から会場が変わりましたが、無事に会期を終えることができました。ご来場いただいた皆様、また応援いただいた皆様ありがとうございます。もっと、たくさんの方に喜んでいただけますよう、また、美術科生徒たちがアーティストとしての一歩を大きく踏み出すことができるよう、今後も努力を重ねていきたいと思います。
また、崇城大学ギャラリー様には会場を貸していただき、本当にありがとうございます。会期中も大変お世話になりました。
会場の人気者、カバの彫刻。
版画の授業で制作しました。
お互いの作品も気になります。作品について議論するのも勉強です。
来年度の制作展もよろしくお願いします。
美術科制作展
2016年10月24日
美術科制作展の展示が無事終了しました。
明日から始まります!是非お越しください!!