SSHブログ

関西研修 1日目

 8/7(火)〜8/9(木)、理数科1,2年生の希望者41人がSSH関西研修に参加しています。
 朝7時30分前には、第二高校を出発し、熊本空港→伊丹空港→甲南大学へと移動し、大学の実験室など施設見学を行いました。

 同大学フロンティアサイエンス学部生命科学科の長濱宏治准教授からは「最先端医療のための高分子科学」という題目で講演をいただいたり、院生の方から自身が取り組まれている研究について発表をしていただいたりしました。
 また、現在理数科2年生が取り組んでいる課題研究について、個別にアドバイスをいただくなど有意義な時間を過ごしていました。

真ん中が長濱宏治准教授

 その後、理化学研究所計算化学研究機構 (RIKEN AICS)を訪問し、京コンピューターを見学しました。ちなみに京コンピューターの「京」の文字は、熊本出身の書道家、武田双雲氏によるものだそうです。

8/8(水)は、神戸国際展示場にて、平成30年度SSH生徒研究発表会に参加し、今後の研究活動に向けて大きな刺激を受けてくる予定です。

1学年講演会「探究活動と社会」

 6月20日(水)、1年生を対象に一般財団法人「ツタワルドボク」の片山英資さんをお迎えして、「探究活動と社会」というテーマで講演を行っていただきました。
 土木関係の仕事のプロフェショナルでいらっしゃる片山さんのお話は、理系の生徒はもちろん、工学にあまり興味のなかった生徒や、美術科の生徒にしっかり伝わっていたようです。

 生徒の感想はeラーニングによる投稿にしたのですが、当日の夜から彼らの感動が伝わるメッセージが届いていました。いくつか紹介し、講演のイメージをお伝えできたらと思います。
◆感想①
今回の講演を聞いて、すべての学びがつながっているということが、とてもよく分かった。色々と話を聞く中で、私は一番「土木工学は人間考学だ」という言葉が一番心に残った。この講演会の中で「キャラ立ち」というのが、一番この言葉にあっている気がする。なぜなら、それぞれ個性はあり、全然違うけれど、特性などを生かすということは、これからもとても大切なことだと思うからだ。そして、自分が出来ないことを出来る人や、人よりも出来る人のことをほめるということは、生きていく中で、とても重要なことだと思う。これから、少しでも意識していきたいと思う。
◆感想②
僕は、講演を聴き終えて土木は色々な工夫を施して僕たちの生活を豊かにしてくれているんだなと思いました。僕は話の中で特にいやことであっても「楽しそうにやる」ということが印象に残りました。楽しそうにやれば人が集まり、たくさんの人から意見をもらえてより効率的にできると思いました。僕は講演で聞いたことを自分の生活でいかしていきたいと思いました。人の意見をを尊重して、物事を多面的に見ることでより効率的な行動ができるようにしていきたいです。
◆感想③
私は、今日の講演会で「土木」はとても奥が深いのだと思いました。私たちが毎日、当たり前のように通っている道や橋も「土木」によって支えられていると改めて感じました。特に熊本地震のとき、1300人の土木技術者がかけつけ、高速道路の全面復旧に13日、水道の復旧に5日と短い間に復旧させていることを初めて知り驚きました。また、なにかする時は、未来をちゃんと見据えて目標を見失わないようにするのが大切だとも思いました。私たちは、みんなそれぞれ個性がありそれはとても良いことです。そのため、これからの学校生活の中で話し合いなどで、このことを生かし ていきたいと思いました。

 片山さんの講演だけでなく、生徒たちの熱い感想にも心打たれました。
 ツタワルドボクの皆さんには2年生のテーマ研究架け橋プロジェクトでお世話になる予定です。よろしくお願いします。

GRⅡ「テーマ研究」はじまりました

 2年生GR「テーマ研究」は個人研究行います。昨年度は学問領域別のセミに分かれました。
 今年度は探究活動をもっとダイナミックに楽しんでもらうために、探究の手法別に分かれました。5月13日にゼミ顔合わせがあり、4つのゼミで特別講師をお呼びし、基調講演を行ってもらいました。その6つのゼミを紹介します。

その1 架け橋プロジェクトゼミ

 実験から始まるゼミです。ある条件に合う橋の模型を作り、9月には橋の耐荷実験を行います。昨年度県立宇土中学校でも実践のあった、一般財団法人「ツタワルドボク」の皆さんが強力にサポートしてくださいます。本来のお仕事は土木系の企業の方を主としてや官公庁、大学の先生方など豪華で多彩なメンバーです。「大人になるって楽しそうだな」と高校生たちに思わせてくださる素敵な方々です。
 生徒たちは、まずケント紙と糊だけで橋の模型を作るミッションをクリアします。

その2 子どもサイエンスゼミ

 実験を考えるゼミです。たとえば九九を子どもたちに教えるときどんな方法があるだろう?マイナス×マイナスはなぜプラスだろう、などがテーマになります。
 サポートしてくれるのは、5000個の積み木。楽積木という3種類の積み木を使い、創造力を育ませます。
 また、熊本県立美術館子ども美術館や科学系イベントなどに出張を考えています。

その3 スポーツサイエンスゼミ 

 第二高校の部活動生は、時間・空間の制限がある中精一杯部活動をかんばっています。そんな彼らがより効果的なトレーニングを考えられるように。また、医療系を考える生徒がより体に寄り添った医療を考えられるようにこのゼミを立ち上げました。
 九州中央リハビリテーション学院理学療法学科専任教員 岩見幸省先生がサポートしてくださいます。初回のゼミは、ジャージでした。

その4 マーケティング×熊本復興ゼミ

 熊本復興を応援する商品やイベントを開発するゼミです。その為には、仮説設定能力に値するマーケティング能力が必須です。
 熊本県立大学総合管理学部の丸山泰先生が監修していただいたポスターひな形を使用します。丸山先生には昨年度ジェーンズ邸応援プロジェクト講演でもお世話になりました。

その5 マーケティング×グローバルゼミ

 マーケティングの枠を広げ、英語によるポスター作成をするゼミを立ち上げました。初回の講義は熊本大学グローバルカレッジ講師ランダ―・シムズ先生の英語による講義とワークショップでした。内容は「熊本を世界に発信」、「非常時の際の外国人の方への対応」を主とします。

その6 文献研究ゼミ

 もっともオーソドックスに、とにかく文献を読み込もうというこの講座、実は最も多くの希望者が集まりました。主に人文系の内容になりますが、語学・文学・歴史などさらに細かく分かれ、探究活動を行います。
 図書部の先生方の御協力を経て、ゼミの教室として図書室を使用させていただき、さらに本の検索の仕方、情報収集のコツを教わりました。


 盛りだくさんの内容ですが、ほんとうに大切なのは生徒たちの好奇心です。
 GRでは彼らの学びたいと思う情熱を支えたいと思っています。

熊本の水環境を学ぶ

 22日の午後のスーパーサイエンスⅠ(SSⅠ)で、理数科1年(42人)が、環境学習の一環として熊本の水環境について学習しました。
 本校理数科は、平成6年以来「江津湖の水環境と水生生物」をテーマに24年間、生物学的または化学的な視点で江津湖の環境学習に取り組んでいます。一昨年は、その活動が評価され、「第30回熊本の水とみどりの愛護賞」を受賞させていただきました。
 57期生となる理数科1年42人は、事前学習として熊本大学工学部土木建築学科の濱武英准教授をお招きし、「熊本の水田と地下水循環」というテーマで講義をしていただきました。6月5日の江津湖での実習を前に、熊本の地下水の起源や地下水保全の取組、また地下水をめぐる問題などを具体的に知ることができました。同時に熊本が水資源に恵まれた地域であることも再認識することができました。

濱先生の講義

地域水循環デザイン研究室の学生の発表

生徒代表の謝辞

 6月5日は江津湖での実習です。実習の様子は後日お伝えします。

SSH事業、2年生のGR・AS最初はSST

 全部アルファベットなのでこちらも混乱して授業で「ASTのSSA???」など言ってしまいましたが、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)事業の今年度初、学校設定科目「GRグローバルラーニング(普通科)」、「ASアートサイエンス(美術科)」が行われました。第二高校では総合的な学習の時間と情報をあわせて学校設定科目としてGR、ASを行っています。
 その中で、教育相談部と連携し、SST(ソーシャルスキルトレーニング)を学期に1回行っています。探究活動は協働的な学びが重要となりますので、このような学習は非常に意義があるものです。
 生徒たちにとっても、「日ごろ話せない人と話ができた」「自分もリーダーシップが取れるようになりたい」「もっとこのような機会をつくってほしい」という感想をよせていました。

2年生SSTは『宝探し』です。

断片的な情報を持ち合い、宝を探します。

海図に航路と宝の場所を書きこみます。

最後の皆で共有します。どうしてこのようなるルートになったか、思考のプロセスを共有します。そして、大切な時間が振り返りのワーク。自分自身がチームの中でどんな存在だったか、ベストを尽くせたか、他者の意見に耳を傾けることができたかを反省し、次の機会にはもっとチームの為に何かができるようになりたいという前向きな気持ちで終えることができました。